夏の午後にとつぜんやってくることが多いゲリラ豪雨ですが、実は『ゲリラ豪雨』という言葉は不適切用語なんです!
2008年頃から使われるようになったこの言葉ですが、マスコミが使うようになってから一気に世間に広まったようです。
この記事では、
・ゲリラ豪雨と呼ばれるようになった由来
・ゲリラ豪雨の正式名称は?
・実はゲリラ豪雨は不適切用語?
についてお伝えします!
ゲリラ豪雨と呼ばれる由来について知りたい方は是非参考にしてみてくださいね。
ゲリラ豪雨と呼ばれるようになったのはいつから?言葉の由来は?

ゲリラ豪雨という言葉が一般的に使われるようになったのは2008年の7月から8月にかけてです。
『ゲリラ戦』が『ゲリラ豪雨』の言葉の由来とされています。
誰がつけた名前なのかは明確ではありませんが、日本の各地で豪雨の災害が起きたことが始まりです。
2008年の夏に日本各地の狭い地域で比較的短時間に大量の雨が降り、たくさんの災害がおきました。
予測するのが困難で、いきなり大雨が降るその様子がまるで『奇襲のようだ』というところから『ゲリラ豪雨』と名付けられたとされています。
奇襲を意味する『ゲリラ』と『豪雨』をくっつけた、いわゆる造語で新聞やマスコミが使用するようになりそこから一気に世間に広まりました。
つまりこの『ゲリラ豪雨』という言葉は正式名称ではなくマスメディアが作ったものなんですね。
その証拠に『ゲリラ豪雨』という言葉は気象庁では使用されていません。
しかし2008年の流行語大賞のトップ10に入っていることからいかにこの年、多くの人に使用された言葉なのかということがよく分かりますね。
ゲリラ豪雨の正式名称は何?不適切だと言われる原因は?

ゲリラ豪雨の正式名称ですが気象庁が使っている言葉では『局地的大雨』や『集中豪雨』が近いようです。
しかし『ゲリラ豪雨』は軍事用語である『ゲリラ』を使用しているので紛争などを想像させる言葉とし、不適切用語と言われています。
一般的に世間では『一部の地域で短い時間にザッと降る局地的大雨』のことを『ゲリラ豪雨』と呼ぶことが多いようです。
そのことから『局地的大雨』や『集中豪雨』という言葉が『ゲリラ豪雨』の本来の正式名称と言えるでしょう。
局地的大雨は突発的で散発的に起こるため、事前に予測することが難しいと言われる激しい豪雨のことです。
また、誰も住んでいない山などに降る雨ではなく、人の被害が起きる街中などに降る雨のことを指します。
『ゲリラ』という言葉は『ゲリラ戦』からきており、聞いて嫌な思いをする人もいるかもしれませんし、「予測不可能」というイメージも与えます。
実際には豪雨の前や雨が止むタイミング等の予測はしにくいですが、絶対不可能というわけではありません。
『ゲリラ豪雨』はこのようなさまざまな誤解を与えやすい言葉のため、気象庁などは使用していないのです。

まとめ
ふだん私たちが当たり前のように使っている『ゲリラ豪雨』ですが、気象庁が使用する正式名称ではありませんでした。
短時間で局地的に降る雨のことだとイメージしやすい言葉ですが、同時に争いごとのイメージにつながるかもしれないということを頭に入れておきましょう。
何気なく使用することで、知らないうちに他人に不快な思いをさせているかもしれません。
わたしも深く考えずについ使ってしまうことがありました。
使う相手など考慮して使っていきたい言葉の一つですね。