冷え込む季節や湿度が高まる梅雨の際、我々の生活空間に潜むカビの問題は切実です。
多くの方が浴室をカビの温床と見なしていますが、実際には窓辺やその付近、そしてなによりもカーテンがカビの温床になっていることを知っていただきたいのです。
窓のカーテンに潜むカビが、空気の流れに乗って家中に拡散されている現実を想像すると…。
それがもしかすると、ご家族やお子様が抱えるアレルギーの原因である可能性があります。
この度は、そんな白いレースカーテンに付着した頑固な黒カビを除去する方法を、実践して効果を確認した上で、手軽でありながらも徹底的にカーテンを白く戻す清掃テクニックをお伝えいたします。
Contents
レースカーテンにこびりついたカビを解消!簡単で効果的な洗浄法ベスト3

日常の洗濯だけではなかなか取り除けないレースカーテンのカビは、ただの汚れ以上に厄介です。この頑固なカビは繊維の深くまで侵入しており、時には専門家でさえも除去に苦労するほどです。
カビの付着時間によって、その取り除きやすさに差が出ることもあります。
場合によっては、レースカーテンのカビをすべて除去するのは不可能に近いかもしれないという事実を、まずは受け入れましょう。
さらに、家庭での洗濯に取り掛かる前には、洗濯表示を念入りにチェックし、洗濯が適しているかを確かめてから洗濯を始めることが大切です。
私の家のレースカーテンに現れた厄介な黒カビを退治するべく、私が行った3つの異なるカビ取り作戦を実践してみました。
その結果、レースカーテンの黒カビを手間なくかつ完璧に除去できたのは、「カビキラー」でした!
では、この3つのカビ取り作戦について、それぞれどのような効果があったのかを、詳細にわたってご紹介していきます。私の体験談が、あなたのカビ取り活動のヒントになれば幸いです。
1位:カビキラー活用法!浴室専用洗浄剤でカビを根こそぎ
進め方
- カーテンを取りはずしましょう。
- バスタブに温かい水を張り、カーテンを完全に浸けます。
- カビが付着している箇所に、「カビキラー」をスプレーし、30分程度放置した後、やさしくブラッシングします。
- お湯で「カビキラー」の残りを洗い流した後、通常どおり洗濯機で洗います。カビキラーの匂いを軽減させるためには、柔軟剤を通常よりもたっぷり使用しましょう。注意:酸性の洗浄剤と併用しないでください。塩素ガスが発生する恐れがあります。
- 洗い終えたら、カーテンをレールに掛けて風通し良く乾燥させます。
結果
どんなに頑固な黒カビもきれいに消え去り、レースカーテンが新品のような白さに戻りました。
長期間にわたり増殖したカビや手強いカビも「カビキラー」の力で撃退できます。
しかし、「カビキラー」はその強力な成分により、レースカーテンの繊維を損傷するリスクを伴います。
そのため、高価なカーテンや傷みを避けたい場合は、「カビキラー」の使用は控えめにしましょう。
見た目は一新されますが、カーテンが弱くなり破れることもありますので、もしもの時のためのカーテンでテストするのがおすすめです。
さらに、「カビキラー」は有害物質を含んでいるため、使用時は皮膚や呼吸器への接触を避けるためにマスクや防護メガネ、手袋を着用することが重要です。
また、カーテンに「カビキラー」をスプレーする前に水分を含ませると黄ばみが生じる可能性があるため、濡れた状態での使用をお勧めします。
2位:塩素系洗浄剤と重曹を用いたカビ取り方法
漂白剤の種類には塩素系、酸素系、還元型があり、今回取り上げるのはその中でも特に漂白力に優れる塩素系漂白剤です。
このタイプの漂白剤は主にキッチンの汚れやお風呂場の黒ずみ除去に活用されます。このセクションで使用する塩素系漂白剤はキッチン用途に適した「キッチンハイター」です。
進め方
- バスタブに暖かい水を満たし、指定された量より若干多めにキッチンハイターを加えます。さらに重曹を小さじ1程度混ぜ込むのも効果的です。
- その水にカーテンを浸してください。
- カーテンを1時間から3時間程度浸け置きます。
- その後、カビがついている部分を優しく擦り洗いします。
- 温水で漂白剤を十分に洗い流した後、通常通り洗濯機で洗濯を行います。漂白剤のにおいを減らすためには、柔軟剤をいつもより多めに使用します。
- 最後に、洗濯完了後、カーテンをレールにかけてしっかりと乾かします。
結果
比較的新しいカビの汚れはこの手法できれいに落とすことができました。
それに対して、成長して時間が経ったカビには全く効果が見られず、いくら擦っても落ちませんでした。浸け置き時間やそれにかかる労力を考えると、残念ながら時間の浪費となってしまいました。
古くからある不明瞭なカビや深く根を張ったカビは、キッチンハイターでは対処不可能であることが明らかになりました。
3位:洗濯洗剤を利用して浸け込む手法
カビ付着が軽度なカーテンに対する、タオルとブラシを駆使した清掃方法をご紹介します。
この処理はカビが少なめの場合に特に有効です。つまり、最近発生したカビは通常の洗濯洗剤でも落とせる可能性が高いです。
進め方
- カーテンのカビがついた部分にタオルを押し当て、その反対側から洗濯洗剤を染み込ませたブラシで軽くたたき、カビをタオルへと移します。
- その後、希釈した漂白剤を含ませたブラシで同じ方法を使い、カビを払いながら洗濯機で洗います。
- 洗濯完了後は、カーテンをレールにかけて十分に乾燥させます。
結果
我が家では、この方法ではカビには一切の効果が見られませんでした。
カビがかなり広範囲にわたり、生地の深部にまで浸透してしまっていたため、単純なたたき清掃では対応できず、大変な労力を要しましたが、結果は芳しくありませんでした。
ただし、最近できたカビであれば、この手法で落とすことができる可能性があります。
レースのカーテンを傷めることなくカビを取り除くには、こうした方法で早期に対処するのがベストです。
定期的なカビチェックを行い、発見次第すぐにこの方法を試すことをお勧めします。
カーテンに発生するカビの主要因

カーテンのカビ発生に大きく影響するのは、周囲の湿度の問題です。
夏の雨季や冬季のように、湿度が一時的に上昇する時期は、窓ガラスに水滴が付きやすくなり、この湿気がカーテンに移行してじめじめとした状態が続くことがあります。
このような環境が長く続けば、カビが生じやすくなります。
家庭内での加湿器の利用や、室内での衣類乾燥等も湿度を高める要因です。
これに部屋の換気不足が重なると、カビが繁殖するに適した環境を作り出してしまうのです。
湿度以外にも、カーテンに蓄積されるホコリや油性の汚れも、カビの成長に役立つ養分となるため、これらの汚れにも警戒が必要です。
常に清潔に保つことがカビ予防に繋がります。
カーテンに生じたカビをそのまま放置した場合

カビはその微小な胞子を通じて空中を浮遊し、広範囲に拡散する性質があります。
そのため、カーテンに発生したカビをそのままにしておくと、やがては他の家具や室内の各所にもカビが現れるリスクが高まります。
カビを放置することは、健康面においてもリスクを招きます。
特に黒カビは問題で、その胞子が皮膚に接触したり、呼吸することで体内に入り込んだりすると、皮膚のトラブルや呼吸器系のアレルギー反応、例えば喘息やアレルギー性鼻炎などを引き起こす可能性があります。
カビ除去が困難ならば専門店を頼るべし
家庭での取り組みによってもカビが取れなかったり、カーテンの色落ちが気になる場合、または「水洗い禁止」という指示がある時は、クリーニングサービスに相談するのが賢明です。
専門家の手に委ねることで、カビを根本から取り去る可能性が高まります。
とはいえ、クリーニングサービスを利用すると自宅での処理よりも費用がかかります。
そのため、費用対効果を考えると、新しく購入した方が経済的な場合も考えられます。
加えて、カビの程度によってはクリーニング店でも手を打てないことがあるため、クリーニング店への事前の相談が重要です。
繊細な生地のカーテンへの対応策
カビはしつこい汚れであり、通常の洗濯では洗い落とせないこともあります。
しかしながら、強力な洗剤はカーテンの生地を痛める可能性があるため、特にデリケートな生地でできているカーテンには適していません。
そういった繊細な素材のカーテンは、クリーニングサービスを利用することで生地を守りつつ、汚れをきちんと落とすことができるでしょう。
専門家の手による洗浄は、カーテンを長持ちさせるためにも理想的な解決策です。
カーテンのカビ対策!カビを予防するコツを紹介

カーテンに発生したカビを取り除く手段は多数ありますが、それには繊維の損傷や色褪せの危険性がともないます。また、洗浄にはかなりの労力と時間が必要となるので、避けたい作業の一つですね。
カビを未然に防ぐためのカンタンなテクニックをお伝えしましょう。
カーテンを日頃からピカピカに保つことで、カビの発生リスクを低減できます。
日々のカーテンケア
カビは湿度の高い、栄養素があって温かい場所を好むため、カーテンにも生えやすいんです。
ホコリや食べ物の小さなかけらにもすぐ発生してしまいますから、カーテンは常に清潔を心がけましょう。
カーテンの定期的なケアは簡単で、週に一度のブラシやハンディモップでサッとほこりを払うだけで大丈夫。普段の掃除の流れで、カーテンのメンテナンスも行いましょう。
そして、年に2~3回は季節の変わり目に洗濯して、溜まった汚れをスッキリ落としましょう。
窓の結露へのアプローチ
カーテンにカビを生やさないためには、結露を防ぐことが一番有効です。
窓を定期的に開けて新鮮な空気を取り入れ、結露を発見したら早めに拭き取りましょう。
カーテンの裏側に設置するカーテンライナーは、結露からカーテンを守るのに役立ちます。
断熱や紫外線カットなどの機能がついているものを選ぶと、さらに便利です。
取り付けることで、結露による濡れを避けられ、防カビ加工されたものなら、カビ予防にもつながります。
それに加えて、部屋の温度調整にも効果があるので、一石二鳥ですね。
防カビ機能付きカーテンの選択
カーテンの新調を考えているなら、抗菌効果のある防カビカーテンがお勧めです。
これらは菌の増殖を抑えるため、特に結露が気になる窓辺でも安心して使えます。
スプレー剤を駆使する
市販されているカーテン専用の除菌スプレーや、自作のカビ防止スプレー(無水エタノールまたは消毒用エタノールを水で薄めたもの)を使うのも良いでしょう。
これらをカーテンに霧吹きすることでカビの生育を抑制できます。
スプレー一つで簡単にカビ対策ができますが、カーテンの素材によってはシミの原因にもなるので、目立たない箇所でテストしてから使用することをお勧めします。
お部屋全体の換気を心がける
カーテンや窓だけでなく、部屋全体でカビを防ぐ意識を持つことも重要です。
晴れた日には窓を開けて空気を入れ替えたり、除湿機を活用するなどして湿気をこまめに排出しましょう。
家具の配置にも注意を払い、壁と家具の間に隙間を作ることで、風通しをよくしましょう。
さらに、日光が当たりにくく湿気が溜まりやすい北向きの場所には家具を置かないようにしましょう。
タンスやクローゼットなどは特に定期的に換気をして、除湿剤を置くことで、室内のカビ予防に効果的です。
まとめ
たとえカーテンの手入れを怠っていないと自負していても、残念ながらカビを完全に避けることは不可能です。
カビが目についたら、迅速に正しい方法で対応することが肝心です。これによってカビの拡散を防ぐことができます。
さらに、日々カビ予防の対策を心がけ、特に湿度が高くなる季節や寒い季節ではその対策をさらに徹底することが求められます。
カーテンがピカピカに保たれることで、お部屋もぱっと明るく、清潔感あふれる空間に変わります。
日々のカビ予防に留意して、快適な毎日を送るようにしましょう。