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シュトーレンがマジパン入りなのはなぜ?意味は?入ってないと味が落ちるの!?



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シュトーレンは数多くの店舗で提供されているため、どれを選ぶか悩むことが多いでしょう。

特に、マジパン抜き/マジパン入り といった表示を見るとどっちがいいの?と悩みますよね。

 

『マジパンとは具体的に何なのか?』

『マジパン入りとマジパン抜きのもの、それぞれの存在理由は?』

『その味にはどのような違いがあるのか?』

 

シュトーレンに関連するマジパンに関する疑問を持つことがあるかと思います。

 

この記事では、シュトーレンにおけるマジパンの役割や意味について解説します。

また、マジパンの「抜き」と「入り」のシュトーレンでは味にどのような差が出るのかも紹介いたします。

 

マジパンがシュトーレンに入っているのはなぜ?その理由とは

複雑な味わいや風味の向上を引き出すため

味の深みや複雑さを引き出すためというのがひとつめの理由です。

この「味の複雑さ」とは、具体的には「マジパンの原料が何であるか」から来ています。

 

マジパンの基本成分としては

  • 糖分
  • アーモンド

が挙げられます。

 

シュトーレンで使用されるマジパンは、糖分とアーモンドのバランスが等しく、アーモンドの風味が非常に際立っています。

 

その結果、シュトーレンにマジパンを加えると、アーモンドの濃厚な風味がシュトーレン全体に染み渡ります。

 

生地がよりしっとりとする

ただ、マジパンがシュトーレンに加えられる意義は、「複雑な味わいや風味の向上」だけではありません。

生地がよりしっとりするという効果も期待できます。

 

マジパンはシュトーレンの生地を作る際に細長くして巻き込む形で取り入れられます。

シュトーレンをスライスすると、中央に黄色がかった、あんこのような形状のものが見えることが多いのですが、それこそがマジパンの存在です。

 

マジパンの主な目的は、マジパンの保持する水分を生地に均等に分散させて「しっとりとした食感」を生み出すこと。

もちろん、ドライフルーツからの水分によっても生地はもちもちになるのですが、マジパンの存在によってさらにその質感が強調されるのです。

 

また、時間が経過するにつれてマジパンがより熟成され、シュトーレンの味わいをより深くしてくれます。

「マジパン」は、シュトーレンの風味を最大限に引き出すための不可欠な成分と言えるでしょう。

 

ただしマジパンにはアーモンドが豊富に使用されているため、コストが上がります。

この理由から、マジパンを取り入れた本物志向のシュトーレンは、価格がやや高めに設定されています。

 

シュトーレンにおいてマジパンを入れないとどうなる?味が落ちるの!?

「マジパン不使用」のシュトーレンでは、以下の点が異なることが考えられます。

 

  • 価格が手頃に
  • 食感の微妙な違い
  • 味のニュアンスの変化

 

前述した通り、マジパンを含むシュトーレンは、風味が濃くなるだけでなく、食感もよりしっとりとします。

たしかに「マジパンが入ったシュトーレンは美味しそう」と思われる方も多いでしょう。

しかし、コストの面から見ると変動が生じるのです。

 

マジパンの製造には「コストが必要」となるため、商品価格に影響します。

実際、シュトーレンは高価な商品とされることも。特に、「アーモンド」というマジパンの主要な成分は、安価とは言えません。

 

更に言うと、シュトーレン専用のマジパンはアーモンドを惜しみなく使用するため、価格が上昇します。

 

しかしながら、シュトーレンはその製造店ごとに「味」や「食感」が変わるので、マジパンを含まないからと言って、一律に美味しくないとは断じて言えません。

 

「マジパン不使用」のシュトーレンでも、しっとりとした感触が特徴となるものもありますし、マジパンによる甘みやアーモンドの風味が強まるため、それが好みでない方もいるでしょう。

 

最終的に、シュトーレンの選択は個人の好みの問題ですね。

 

ドイツではシュトーレンのレシピは法的基準が存在する!?

驚くかもしれませんが、ドイツ本国では、シュトーレンの製法に関して正確な法的基準が定められています。

 

この法的基準に従わなければ、製品に「シュトーレン」という名前を冠することは認められません。非常に厳しい指定があるのです。

 

具体的には、小麦粉100kgをベースとした際に、以下の割合の材料を使用することが求められます。

 

  • 60kgのドライフルーツ(小麦粉の60%相当)
  • 30kgのバター(小麦粉の30%相当)

 

この規定を満たさない製品は「シュトーレン」と名乗ることが許されません。

 

さらに、この法的な基準に従って作られた「シュトーレン」は、独自のアレンジを加えることも可能です。

そのアレンジ内容に基づいて、特定の材料名を「シュトーレン」の前に冠することも認められています。

 

◆ドイツのシュトーレンの多様性

ブッターシュトレン:バターを40%取り入れている

 

マンデルシュトレン:アーモンドを20%以上盛り込んでいる

 

モーンシュトレン:ケシの実を8%超えて使用し、そのケシの実のクリームをスパイラル状に混ぜている

 

クワルクシュトレン:クワルク(特定のフレッシュチーズ)を10%超えて取り入れている

 

マジパンシュトレン:マジパンを30%超えて盛り込んでいる

 

ドレスナーシュトレン:シュトーレンの起源とされるドレスデンで制作されている

以上のように、多岐にわたるシュトーレンのバリエーションが存在していますが、その中でも「マジパン」を特徴とする「マジパンシュトーレン」は注目の一つです。

 

このマジパンを使用したシュトーレンは、多くのシュトーレンの中でも独特の存在として知られています。

 

 

まとめ

シュトーレンにマジパンが加えられる理由は、

 

  • 味の豊かさや独特の香りを引き出す
  • もちもちとした質感を持たせる

 

ことにあります。

マジパンの有無によって、コストも異なることが多いです。

 

日本においても、クリスマスの時期に欠かせないデザートとしてシュトーレンの人気が高まってきています。

 

伝統的なレシピに従って作られるものから、独自のアレンジを加えたものまでさまざま。

マジパンを含むものと含まないものの両方を試してみるのは、新しい発見があるかもしれません。

 

ぜひ、あなたにピッタリのシュトーレンを見つけてみてはいかがでしょうか。