吊るし柿と干し柿の違いはありません。
干し柿の製法で、渋柿を吊るして作るとあるので、吊るし柿は干し柿の製法を指すことになります。
自分で干し柿を作るとき、黒くなっても食べるのには問題はありませんが、見た目が気になる人もいるでしょう。
この記事では
・吊るし柿と干し柿の違いについて
・干し柿の歴史
・作るときに黒くならにようにするには
などについてお伝えしていきますので、吊るし柿と干し柿の違いについて知りたい人や、黒くならないように干し柿を作りたい人はぜひ参考にしてみてくださいね。
Contents
吊るし柿と干し柿の違いって?実は同じ?呼び方が違う理由とは
吊るし柿と干し柿の違いはありません。
干し柿は、渋柿を吊るし干して作るので、吊るし柿は干し柿の作り方を指すことになります。
渋柿を収穫の時点で枝ごとT字型に切り、その部分に紐をくくりつけて干します。
1本の紐に皮を剥いた渋柿を数個から数十個結びつけます。
紐の一番上を家屋の軒下などにくくりつけ、吊るし干しをします。
日当たりよりも雨を防ぎ風通しのよい場所で干します。
気候は11月ごろの、晴天が続き気温が15℃以下になる乾燥した時期が適しています。
干し柿は作る工程でカビが発生しやすいので、雨が多い時期や気温が高い時は作らないようにします。
干し柿の歴史は古く、平安時代に祭用の菓子として作られたのが確認できています。
最初は枝ごと天日干ししていたそうです。
やがて柿を串刺しにした串ざし干しになり、明治時代以降から今のように吊るし干しをするようになったそうです。
甘柿は鎌倉時代以降から確認されており、干し柿の方が歴史が古いとされています。
甘柿を干しても渋柿ほど甘くはならず、干すことで水分が抜けて栄養成分が凝縮するため甘柿の4倍の栄養成分が摂れます。
また、通販では自宅で簡単に干し柿が作れる干し柿セットを販売しています。
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紐を結びつけやすいように枝がついたままの渋柿と、ロープ、作り方がセットになっています。
甘くて美味しい干し柿作りに挑戦してみるのも楽しいですね。
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実はとっても簡単!?干し柿が黒くならない方法が知りたい!
干し柿が黒くなるのは渋柿の渋み成分であるタンニンが原因です。
タンニンは柿に含まれるポリフェノールの一種で、水に溶けやすい性質があります。
これを干すことによって渋みを感じない水に溶けないタンニンに変化し、柿の中に残ります。
干したら黒くなるのは、渋みが抜けた水に溶けないタンニンが表面化した状態です。
ですからそのまま食べても何の問題もないのです。
ただ見た目が気になるという人に、できるだけ黒くなるのを防ぐ方法があるので紹介します。
皮を剥いて紐につけたら熱湯にくぐらせる
10秒ほど熱湯にくぐらせるとカビを防ぐことができます。
カビによって黒くなることがあるのでやっておきましょう。
直射日光に当てない
水分が多いままで高温になると発酵してしまうので、水分が多い最初から数日間は日当たりよりも風通しを優先して乾燥させるようにしましょう。
10日ほど経過したら揉みこむ
表面が乾いてきたら、全体的に透明感のある飴色になるまで手で優しく揉みこみます。
内部と表面の乾燥度合と味が均一になり、渋が早く抜けます。
また数日たってから同じことを繰り返します。
湿気を防ぎ、揉みこむ作業をして3週間ほどたてば、中がトロトロの比較的綺麗な色の干し柿が出来上がります。
まとめ
吊るし柿と干し柿の違いについては、干し柿を作るには渋柿を吊るして干して作るので、吊るし柿は干し柿の製法という意味合いになります。
なので同じことですね。
干し柿の歴史は古く、製法は時代ごとに変わってきており、明治時代以降に今のようなヘタ部分を紐でくくって吊るして干す製法が一般的になりました。
吊るし干しに適しているのは、11月ごろの晴天が多く空気が乾燥して気温が15℃以下になる時期です。
日当たりよりも風通しがよい場所がポイントになります。
家屋の軒下などに吊るし干ししましょう。
黒くなるのを防ぐには、10日ほど経過してから揉みこむ作業を入れるといいでしょう。
内部と表面が均一になり色と味のムラがなくなり、渋も早く抜けます。
3週間ほどたてば完成です。
栄養満点の干し柿作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。