読書感想文、夏休みの宿題の定番ですね。
感想文を書くのは意外と難しいですが、特に結びの部分で行き詰まることが多いですよね。
最終段落を上手く書ければ、「これは素晴らしい!」と感じさせることができます。
そんなわけで、今回は「読書感想文の終わり方」に焦点を当ててみました。
結びの部分は難しく感じるかもしれませんが、いくつかのコツをつかめば案外簡単なんです。
読書感想文を締めくくる際の具体的な例文も提供しています。
小学生から高校生まで、感想文で困っている皆さん、この機会にぜひ活用してみてください。
読書感想文の終わり方…結末を簡潔にまとめるコツって?
読書感想文の「まとめ」部分にはどんな内容を書くの?
読書感想文の結末で主に取り上げるべきは、以下のポイントです。
- 読んだ本から何を学んだか
- その本の影響でどのように成長したか
- 本から得た教訓を日常生活にどう取り入れるか
例えば、「この本を読んでこんなことを学びました。これを活かして、今後の生活に役立てたいです。」といった感じですね。
基本的に、このような結び方なら問題ありません。
しかし、「本を読んだけれど何も学ばなかった」「本から特に感想が湧かない」「何をどう書けばいいのか分からない」と感じる方もいるでしょう。
そのような方は、次のポイントを参考にしてみてください。
まとめ部分を手軽に作成するためのコツ
読書感想文をスムーズに書くために、まず次のポイントをメモしてみましょう。
このメモは、感想文の本文や結論に直接使えます。これを準備しておくだけで、感想文の執筆がぐんと楽になりますよ。ぜひ試してみてください。
登場人物と自分を比較する
感想文での定番手法です。物語の中の重要なシーンを振り返ってみましょう。
そこでの主人公や他のキャラクターの行動、思考を自分と比較してみるといいでしょう。
例えば、「〇〇はこんな状況でこのように行動しましたが、自分ならこうするだろう」といった考え方です。
「〇〇がこう考えたのは分かる。私も同じように思う。それは…」といった具体的な理由も添えて。
自分がなぜそう考えるかの理由もメモしておくと、感想文を書く際に役立ちます。
登場人物の感情や動機を分析する
登場人物と自分を比較するのと似ていますが、心に残ったシーンで「なぜ彼らはそう言ったのか、なぜそのような行動を取ったのか」という点を深掘りしてみるのもおすすめです。
「〇〇がこのセリフを言ったのは、こんな気持ちだったからだと思う」
または、「この場面で〇〇がこうしたのは、こういう理由があったからだろう」という分析。
これらの点を感想文の本文で取り上げると、内容が充実しますし、「何を書けばいいか分からない」という状況にもなりにくいでしょう。
登場人物の素晴らしい特質を見つける
読んだ本の登場人物の中に、特に称賛したい点や、自分も真似したい特徴があれば、それをノートに記録してみましょう。
この際、前向きで肯定的な要素に焦点を当てると良いでしょう。
これにより、感想文のまとめ部分で「本を読んで得た教訓」や「日常生活に取り入れたいこと」について触れることができます。
- 常に陽気でいること
- どんな困難にも屈せず最後まで諦めない態度
- 友情を大切にする心
- 自分の意見をはっきりと述べる能力
- 夢に向けてコツコツと努力する姿勢
- 感謝の心を常に持つこと
これらの特質について詳しく書く方法は、次のセクションで説明します。
読書感想文の結論の書き方
それでは、読書感想文の終わり方の具体例をいくつか紹介しましょう。
いくつかの異なるアプローチを提示しますので、自分に合った方法を見つけてみてください。
本から学んだことや真似したい点を取り上げる
これは先ほどの「登場人物の長所を挙げる」部分で書いた内容を基にする方法です。
例えば、以下のような形でまとめることができます。
「この本を読んで、私が特に学んだのは、感謝の心の重要性です。主人公はいつも感謝の言葉を忘れず、それが彼が周囲から愛される理由だと感じました。私も人に何かしてもらった際には、積極的に感謝の言葉を伝えるようにしたいと思います。」
「この物語を通して、私は努力の価値を学びました。主人公は困難な練習にも全力を尽くし、その結果が最終的に実を結びました。私も今後の挑戦において、厳しい練習から逃げず、目標達成のために頑張りたいと思います。」
このようなアプローチは、感想文の結論としては非常に一般的で、効果的です。
本の背後にあるメッセージを探る
各本には作者が伝えたいテーマやメッセージが隠されています。
感想文の終わりに、作者がどんなメッセージを読者に伝えようとしたのかを考察するのは興味深いアプローチです。
例えば、こんな風にまとめることもできます。
「この作品を通して、作者は生命の等価性について語りかけていると感じます。人は生まれる環境を選べませんし、その環境によって人生は大きく左右されます。それでも、どのような人生を歩むにせよ、その価値は等しく、皆平等であるというメッセージが込められているように思います。
自分自身、これまで自分の存在を大して重要と思ったことはありませんでした。自分には価値がないとさえ考えていました。しかし、この本を読むことで、私の考え方に変化が生まれました。私自身もクラスメイトと同様に、等しい価値があるということを実感しました。これからは自分の存在をもっと大切にしようと思います。」
効果的なセリフで感想文を締めくくる
読んだ本や作品には、忘れられないセリフや強烈な言葉がしばしば登場します。
これらの印象深いフレーズを感想文の終わりに取り入れるのは、印象的な結びとなります。
例えば、
「海賊王に俺はなる!」
このような力強い言葉に、私は深く共感します。ルフィのように、どんな状況でも偽りなく、自分の心に正直に行動する姿勢は、本当に魅力的です。以前の私は、周りの目を気にして自分の本心を表現することができませんでした。無理だと思われるのが怖くて、自分の夢を口に出す勇気がありませんでした。しかし今、私も勇気を持って言えるようになりました。いや、言います。
「〇〇高校に合格し、将来は〇〇になる!」
余談ですが、マンガやアニメには名言が溢れています。
これらの作品を題材にしたライトノベルなどの読書感想文も、適切にまとめられれば大変有意義です。
ただし、先生の受け止め方には個人差があるため、その点は念頭に置いておく必要があります。
まとめの適切な文章量・・・どれくらいの長さが理想的?
感想文のまとめ部分にどれくらいの文字数を割くべきかについては、全体の約20%が望ましいとされています。
以下は、感想文の全体に対するまとめの行数・文字数の目安です。
- 原稿用紙2枚分の場合:約8行(160文字) – 小学校低学年向け
- 原稿用紙3枚分の場合:約12行(240文字) – 小学校中学年~高学年向け
- 原稿用紙4枚分の場合:約16行(320文字) – 小学校中学年~高学年向け
- 原稿用紙5枚分の場合:約20行(400文字) – 中学生以上向け
これらはあくまで目安ですので、多少の前後は問題ありません。
また、本文の内容とまとめの内容が少し似ていることは問題ない点です。
重要なのは、要点をしっかりとまとめることです。
おすすめの本と感想文の締めくくり方の例
いくつかのおすすめの本と、それぞれの読書感想文の締めくくり方の例を紹介します。
これらは読書の参考にもなります。
『しっぱいに かんぱい!』(小学校低学年~中学年向け)
「私は以前、失敗を恐れていました。しかし、この本でおじいちゃんたちの失敗話を聞いて、人は誰しも失敗するもので、その経験が将来の明るい日々に繋がることを理解しました。友達が失敗に落ち込んでいる時、この本の話をして励ますつもりです。」
この本は、子供たちに失敗を恐れず、前向きに生きることの大切さを教えてくれます。
子供たちは失敗から深く落ち込むことがありますが、失敗は成長の一部であり、笑って過ごせる日が必ず来るということを伝えたいです。
小学校低学年から中学年におすすめですが、大人や中高生にも感動を与える内容です。
私自身も、子供の頃にこの本を読みたかったですね(笑)。
『カラスのいいぶん』(小学校中学年~高学年向け)
「この本を読んで、誰もが自分の偏見や先入観を持っていると気づきました。元々嫌なイメージを持っていたカラスについての新しい理解を得られ、人とも同じように、会話を通じて真の姿を知ることの重要性を学びました。これからは、偏見にとらわれず、実際の経験に基づいて人を判断しようと思います。」
この本は、カラスを題材にした観察日記でありエッセイです。
カラスは日本でよく見られる鳥ですが、実際の生態を知る人は少ないでしょう。
感想文では、作者のユーモラスな視点を活かすか、人に対する先入観の危険性について触れると良いでしょう。
先入観を持たずに相手を知ることで、争いが防げるかもしれませんね。
『二分間の冒険』(小学校高学年向け)
「この本を読み、常に「なぜ」と疑問を持ち続けることの大切さを学びました。周囲に流されず、自分で考え、その結果に基づいて行動することが重要だと気づきました。そうしないと、人生はあっという間に過ぎ去ってしまいます。これからも私は考え続けることを止めず、自分と大切な人を守るために行動していきます。」
この例では、ちょっと哲学的なテーマを含んでいますが、よりシンプルに「友情の大切さ」や「自分にとって確かなものとは何か」といったテーマでまとめるのも良いでしょう。
この本は非常に面白く、冒険物語としてワクワクしながら読めます。
読書が苦手な子供でも楽しめる一冊で、高学年以上に特におすすめです。
本好きな子供なら、小学校3~4年生でも読むことができるでしょう。
『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(中学生・高校生にオススメ)
「お金よりも大切なものがある、というのは部分的には真実ですが、一方で誤解も含まれています。お金がない人生は厳しい現実を伴います。お金がなければ、西原さんのように過酷な子供時代を送る可能性があり、その影響が自分の子供たちにも及ぶかもしれません。そうならないようにするためには、労働によって金を稼ぐしかないのです。私は、人々から感謝される仕事をしたいと思っています。そして、そのためには勉強と深く考えることが必要です。勉強することで、将来の選択肢が広がります。私は自分と大切な人が豊かな生活を送れるように、これからも勉強に励むつもりです。」
この本は、「お金」について非常にリアルに描かれています。
読む前は子供たちにこのような現実的な話をさせて良いのかと心配でしたが、読んだ後は、特に女の子にこの話を読ませるべきだと感じました。
日本ではお金の話を避けがちですが、しっかりと話し合うことが重要です。
この本は、そういった意識を持つきっかけを与えてくれる一冊です。
読書感想文の終わりの書き方:まとめ
読書感想文を書くのは一見難しく思えるかもしれませんが、いくつかのコツを押さえると、ずっと簡単になります。
最終部分の締めくくりには、「読んだ本から何を学んだのか、そしてその学びをこれからの生活にどのように活かすか」に焦点を当てると良いでしょう。
例文を参考にしながら、自分に合ったまとめ方を見つけてみるのがおすすめです。
感想文を書く際には、自分自身の感じたことや学んだ教訓を率直に表現することが大切です。
それによって、読んだ本の深い理解に繋がり、感想文自体もより豊かで意味のあるものになるでしょう。