台風の進路予想が外れるのは台風の中心位置が予想圏に入る確率が70%だからです。
台風の進路予想の精度は年々上がっているものの、自分で進むことができない台風は様々な条件によって動いているので、条件が複雑化している近年の「地球環境の変化」によって進路予想が困難な状況となっているのです。
この記事では
・台風の進路予想が外れるのはなぜか
・台風の進路予想はどうやって算出しているのか
・複雑な台風の進路と地球温暖化の関係
などについてお伝えしていきますので、普通の天気予報は当たることが多いのに、なぜ台風の進路は外れることが多いのか疑問に思っている人はぜひ参考にしてみてくださいね。
台風の進路予想ってどうやって算出してるの?普通の天気予報と違いはある?
台風の進路予想は、過去の観測データを集め気象庁のスーパーコンピューターに入れ計算し、最後は人間が予測して行います。
予報円の中に台風の中心がくる確率は70%です。
発生してから消滅するまでの中心位置の予想は24時間後~120時間予報(1日後から5日後)で天気図と一緒に紹介されるのはニュースでおなじみですね。
だんだん予報円が大きくなっているのは台風の勢力が強くなるという意味ではありません。
中心位置の予想地域が広くなっているので円が大きくなっているのです。
予想の誤差は24時間後で80km、東京から箱根の距離です。
48時間後で150km、東京から静岡の距離です。
予想と実際の中心位置との距離(誤差)を計り平均値を出して「年平均誤差」を算出します。
以上のことから過去のデータが頼りなのが分かるでしょう。
それだけではありません。
自分で移動ができない台風は、海水温や気圧、上空の風などによっても進路を左右されます。
台風は海上で発達するもので、陸上では摩擦により勢力が弱まる性質があります。
上空の風が弱い場合は特に予想が難しくなり、複雑な進路をたどったりすることがあります。
世界各地の気象機関がデータを交換しながら予想しているのですが、年々精度を上げていっても「予報」の域は超えていません。
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台風の予想は難しい!?今後精度があがっている可能性はある?
台風の進路予想を難しくしている要因として、地球環境の変化があげられます。
昔と比べて台風が急速に発達するケースが増えています。
地球温暖化が海水の温度と上空の温度を上昇させ、台風が発達する原因となる水蒸気が多く発生します。
これにより近年急速に発達する台風が増えてきており、進路予想を困難にしている原因にもなるのです。
水蒸気を含んだ空気は雲を作ります。
上空の空気が冷たく地上の空気が温かいと「大気の状態が不安定」となり、積乱雲が発生しやすくなります。
積乱雲が発達すると熱帯低気圧、台風へと変化していきます。
ニュースで見る台風の進路予想では次第に勢力が弱まるといいますよね。
日本列島に上陸する台風は西からの偏西風によって東に進路を取り北上するのですが、北上することによって気温が下がり勢力が弱まります。
そして海洋よりも陸上では摩擦によって勢力が弱まり、消滅の方向をたどるのです。
でも進路予想は理屈通りにいかず、温暖化による複雑な気象条件が台風の進路を複雑にしているのです。
二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスを減らすことによって地球温暖化が防げることは聞いたことがあるでしょう。
ゴミを燃焼する時に発生したり車の運転や電気の使用で発生するので、日常生活からひとりひとりが気を付けることで温暖化を防ぐことができます。
意外なことで台風の進路予想がしやすくなると思ったことでしょう。
地球環境の保護によって台風の予想もしやすくなるということを覚えておいてくださいね。
まとめ
台風の進路予想が外れるのは台風の中心位置が予想圏に入る確率が70%の精度だからです。
気象庁は過去の台風の進路予想と実際の進路データの誤差を記録して、進路予想の精度を上げています。
世界各地の気象機関のデータを互いにやり取りして、スーパーコンピューターに入れて予想をします。
予想に反して複雑な進路をたどる台風もありますが、これは地球温暖化が原因のひとつでもあります。
温められた大気によって積乱雲が発達し、熱帯低気圧から台風へと変化します。
温暖化が進むと急速に発達する台風が増えるのです。
自分で動けない台風は、海水温、気圧、風の向きによって進路が複雑に変わっていきます。
複雑化させないように私たちが日常生活で温室効果ガスを減らす努力をする必要があるといえます。