非常に高価なお祝いを受け取ると、どのように感謝の意を示せば良いのか困ってしまうことがありますよね。
例えば、「祖父からもらったお祝いが10万円を超えていた」というような場合もあるかもしれません。
この記事では、3万円、5万円、10万円など、高額な入学祝いへの適切な返礼の仕方を詳しく説明します。
具体的には、以下の内容を扱います
・10万円の入学祝いを受けた場合、お返しは必要か
・高額な入学祝いを受けたときのマナー
・祖父母からの10万円の入学祝いに対する内祝いの選び方
相手の親切に感謝しつつ、自分の感謝の気持ちをしっかりと表現するための「内祝いのヒント」を一緒に学んでいきましょう。
Contents
10万円の入学祝いにお返しは必要?高額なお祝いへの対応とは
相手との関係や状況によって異なりますが、通常、入学祝いとして現金を受け取った場合、その場で金額を確認することはありませんよね。
自宅に戻り、開封してみてから「これほどの額を…!」と驚くこともありますが、一度受け取ったものを返すわけにはいきません。
10万円といった大きな金額の入学祝いを受けた時、親としてどのように行動するのが適切でしょうか。
これから対応について解説していきますね。
一般的には入学祝への内祝いは不要!でも気配りは必須
結婚祝いや出産祝いの際にはそれぞれ「結婚内祝い」、「出産内祝い」を贈ることが一般的な社会人の礼儀とされています。
しかし、入学祝いの場合、通常はお返しをする必要はないとされています。
その主な理由は、入学祝いが「子供自身」への贈り物であるためです。特に小学校や中学校の入学の場合、子供にはお返しをするための経済力がないためです。
多くのマナー書でも「入学祝いにお返しは不要」と記載されています。
もし、お返しをするべきか悩んでいる場合は、以下のポイントを考慮に入れてみてください。
- 相手の立場で考えた時に喜ぶ行動をとる
- 行動しないよりは行動するほうがよい
- 「お礼を伝えたつもり」では不十分と考える
お返しをしなくてもマナー違反とはされない場合でも、細やかな気配りをすることで、大切な人との関係性はさらに深まるでしょう。
感謝の気持ちをまずは伝えよう
「親しい間柄でも礼儀を忘れず」という考えに基づき、近しい人への感謝は電話や手紙を通じて表現することが大切です。
例えば、子どもの入学祝いに贈られた高価な学習机の場合、購入後すぐに子供と共に感謝の意を表すことが礼儀にかないます。
購入その日の夜や次の日には、「息子に素敵な学習机をいただきまして、心から感謝しております」という内容で電話をかけ、子どもからも直接お礼を言わせると良いでしょう。
お返しをするかしないかにかかわらず、後には感謝の手紙やお礼状を送ることが望ましいです。
単に感謝の言葉を記すだけでなく、「息子が新しい机で勉強する意欲に満ち溢れている」「毎日机で学習に励んでいる様子」など、子どもの反応を具体的に書き加えると、お礼の心が伝わりやすくなります。
「お返しは不要」と言われた場合の対応
贈り物として高額な品を受け取った際、祖父母や親族から「お返しは不要」との言葉を受けることもあるでしょう。
このような場合、夫婦でじっくりと「お返しについてどう対応するか」を話し合うことが重要です。
特に、子どもが小さい時期や大学進学が近い場合、「経済的な負担を考慮してお返しを控えてほしい」という思いやりからそのような言葉がかけられることがあります。
相手が心からお返しを必要としていない場合は、入学内祝いという形に固執せず、日々の生活の中で思いがけない機会に小さな贈り物をするや、食事会にご招待するなどの方法も適しています。
10万円の入学祝いは相場から見ると高額
入学を祝う贈り物として、10万円は一般的にどのように見えるでしょうか?
子どもの叔父や叔母などの親族からの入学祝いの相場は、5,000円から10,000円程度。祖父母からの贈り物は、10,000円から20,000円の範囲が一般的で、この額面はより高めに設定されています。
多くの場合、小学校の入学に際しては、ランドセルや学習机などの高価な品を祖父母が贈り、親族からは文房具や学用品のような実用的な贈り物を受け取る家庭が見られます。
これらの相場を踏まえると、入学祝いにおける「10万円」という金額は、非常に高額なものであると言えます。
入学内祝いの標準は贈られた金額の半分を返すこと
一般に、何か祝い事を受けた際には、その1ヶ月以内に内祝いを送ることが望ましいです。
内祝いは、もともとは家族や親しい人々を招いて食事を共にし、祝福を分かち合う行事でしたが、現代では物品を贈ることが普通です。
内祝いの額は、受け取った祝い金の半分(半返し)が標準です。ただし、「贈り主の好意を生かす」という意味合いから、贈り主との関係性に応じて、受け取った額の3分の1(3分の1返し)を目安にすることも適切です。
以下に、10万円から3万円の入学祝いを受けた場合のお返し額の例を示します。
お祝い金額 | 半返しの額 | 3分の1返しの額 |
10万円 | 5万円 | 3万3千円 |
5万円 | 2万5千円 | 1万6千円 |
3万円 | 1万5千円 | 1万円 |
高額なお祝いに対するお返しの考え方
親族や祖父母からの豪華なお祝いを受けた際、相場を下回る額でのお返しが一般的とされています。
特に注意すべきは、相場を上回る額でお返しをする行為です。
家庭環境や地域によって価値観は異なりますが、過剰なお返しは相手を戸惑わせ、「余計なことをしてしまった」と感じさせかねません。
祖父母やその他の親戚からのお祝いは、単純に「愛する孫や親族の子どもが喜んでほしい」という純粋な願いからです。
その心遣いを素直に受け止め、感謝の意を示すことが礼儀と言えるでしょう。
祖父母・親戚からの10万円の入学祝いへの内祝いアイデア4選
高額な入学祝いを受けた際のお返しは、その気持ちに応えるためにも慎重に選びたいものです。
10万円のような大きな額をいただいたなら、特別な感謝の気持ちを込めた内祝いを考えましょう。
相場を踏まえつつ、心からの感謝を伝えるアイテムを選ぶことが鍵となります。
相手の生活スタイルを考え喜んでくれるものを考える
お返しを選ぶ際のポイントは、まず相手の立場に立って考えることです。
相手の生活スタイルや趣味を思い浮かべ、「このアイテムなら喜んでくれるはず」というものを探しましょう。
夫婦で意見を出し合い、相手の好みや期待に合ったアイテムを選ぶことが大切です。
もし選び方に迷ったら、自分の親に意見を求めるのも一つの方法です。
相手の欲しいものを直接確認する
心から感謝を込めて選んだギフトであっても、相手の期待と異なれば、残念ながら活用されないこともあります。重複する贈り物を避けるためにも、相手の希望を直接尋ねることが有効です。
もし直接尋ねることが難しい場合は、「あなたは〇〇がお好きですか?」や「何か避けている食べ物はありますか?」といった形で、巧みに情報を集めることも可能です。
贈り物プラス特別な体験を組み合わせたお返し
10万円の入学祝いを受けた際には、お返しの予算を半額の5万円や3分の1の約3万3千円と考えるのが一般的です。
ただ、ギフト選びにおいては、少し工夫を凝らすことで、受け取る方の喜びを一層深めることができます。
5万円の予算を例に挙げると、以下のようなプランを考えてみてはどうでしょうか。
(例1)品物に2万円を充て、残りの3万円で特別な食事会を企画
(例2)品物に1万円を使い、4万円で記念の旅行を計画
高額な祝い金を受け取った際、「どのような品物を選べば良いのか」「価値のある品物を選ばなければ」と物質的なギフトに意識が向きがちです。
しかし、物質的な贈り物から得られる満足感は一時的なもので、時間が経つにつれその新鮮さは薄れていきます。
たとえ高価なお返しをしても、その喜びは徐々に色褪せてしまうのが常です。
一方で、美味しい食事を共にしたり、一緒に記念旅行を楽しんだりするような「共有された体験」は、年月が経ってもその価値を失うことはありません。
後になって「あの時は楽しかった」「あの時はまだ小さかったね」と振り返るたびに、その記憶は新たな喜びとして蘇ります。
内祝いにお子様の写真やメッセージカードを添えて
食事会や旅行を計画し、お返しとして贈ることができれば一番ですが、例えば家族が遠方に住んでいる場合、共に食事を楽しんだり旅行に行ったりするのが難しい場合もあります。
そのような際は、内祝いの品と一緒に、お子様の写真やメッセージカードを送ることをお勧めします。
祖父母の中には、孫の成長を生きがいにしている人も多くいます。
通常はメールなどで画像を送る人もいますが、あえて制服やランドセルを身に着けた写真を、メッセージカードと一緒に送りましょう。
写真は部屋に飾ったり、定期入れに入れて持ち歩くことができるため、画像とは違った楽しみ方ができるので喜ばれることでしょう。
また子供が手紙を書いて贈ることも、喜ばれるでしょう。
小学校に入学する場合だと文章を上手に書けないかもしれませんが、それも素敵な思い出になります。
祖父母の似顔絵を添えて、お礼の一言を書くだけでも、祖父母にとっては大切な手紙になるでしょう。
まとめ
子どもの入学に際して、予想外に大きな金額のお祝いを受け取ることがあります。
その時、「本当にこれほど受け取っても良いのか」と迷う気持ちが生じることもあるでしょう。
入学祝いとしての3万円、5万円、10万円といった額面は、贈る側の「子どもの新たなスタートを応援したい」という暖かい意図が込められています。
そのため、過剰な遠慮や高価なお返しは不要です。
大事なのは、贈り物に対する感謝をしっかりと伝え、喜びを共有することです。
贈り物をする側としては、「これは受け取れません」と断られるより、「ありがとうございます。おかげさまで、素晴らしい〇〇を手に入れることができました。大切に使わせていただきます」という反応を得られたほうが、贈った喜びが増します。
相手を思いやるお返しを選ぶ際は、相場を意識しつつ、受け取る人が喜ぶような品を心がけましょう。