最近、全国規模でのTSUTAYAの多数の店舗閉鎖が世間の注目を集めています。
この連鎖的な店舗閉鎖は、普段からTSUTAYAの書籍部門を愛用していた私にとって、大変な衝撃となりました。レンタルコーナーだけでなく、併設されていた書店までがなくなり、日常生活に大きな不便を感じるようになりました。
そこで、何故TSUTAYAが次々と店を閉めてしまったのかが気になり、その背景を探ることに決めました。
今回は、TSUTAYAの店舗が2024年、2023年、2022年に閉店に至った理由を詳しく説明し、この閉店の波についても深く掘り下げていきます。
Contents
1年間で100店舗以上の閉店！TSUTAYAの閉店ラッシュの理由
TSUTAYAは2022年から現在にかけて、100店舗を超える閉店を経験しています。
ショッピングモールや郊外地域にかかわらず、閉店の波は急速に広がっています。
2023年に入っても閉店の勢いは衰えず、多数の店舗が閉店し、2024年以降もこの傾向は続くと見られています。
私の住む地域でも、TSUTAYAの閉店が相次いでおり、その理由として以下の点が考えられます。
- レンタルビデオ市場の縮小
- 動画配信サービスの充実
- Tポイントの魅力減少
- 自粛期間におけるストリーミングサービスの普及
ここから、詳細に見ていきましょう。
レンタルビデオ市場の縮小
かつての時代では、本や雑誌を書店で購入し、CDやDVDを購入またはレンタルするのが一般的でしたが、現代では「オンラインで視聴する」時代へと移行しています。
音楽や映像のストリーミングサービスが普及し、レンタル市場は厳しい状況に直面しており、収益は2007年頃から減少傾向にあります。
紙媒体の書籍よりも電子書籍、レンタルDVDよりもストリーミングサービスの方が便利という風潮が強まり、これらのメディアはスマートフォンやタブレットで手軽に楽しめるようになりました。また、YouTubeなどの動画プラットフォームの普及も、読書人口の減少に一因となっている可能性があります。
このように、DVDレンタルや書籍販売からサブスクリプションやストリーミングへの市場移行が、TSUTAYA閉店の大きな理由と言えるでしょう。
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動画ストリーミングサービスの進化とその影響
最近では、『Amazon Prime Video』や『Netflix』を含む有料動画配信サービスを通じて、映画やドラマ、アニメなどが簡単に視聴できるようになりました。
これが、レンタル市場から離れる大きな理由の一つとなっています。
サブスクリプションベースの動画配信サービスは現在、月額1000円未満で様々なジャンルの人気映画やドラマ、韓国ドラマ、アーティストのライブ、海外ドラマ、アニメが見放題のサービスが主流です。
同様に、音楽業界もCDの購入からダウンロードやストリーミングによる聞き放題サービスへと移行しています。
動画配信サービスが充実するにつれ、従来のレンタルビデオの魅力が失われつつあります。
スマートフォンを使って音楽を聴いたり動画を視聴できる便利さが、レンタルサービスよりも優れているのです。
Tポイントの魅力の減少
かつては共通ポイントシステムの代表格であったTSUTAYAの「Tポイント」ですが、最近では楽天ポイントなど他のポイントシステムに人気が移っています。
DVDをTポイントでレンタルする行動も、減少傾向にあります。
2024年春には、Tポイントは世界中のVisa加盟店で利用できる「Vポイント」と統合され、「新Vポイント」としてリブランドされる予定です。かつてはTポイントを積極的に貯めていたものですが、その名前が消えるのは少し寂しいことです。
自粛期間における配信サービスの利用増加
2020年頃から自宅で過ごす時間が増えたことが、動画や音楽の配信サービスのユーザー数を大幅に増加させました。
この現象が、レンタルビデオ店の利用客減少の一因となっています。
以前は、映画や音楽を楽しむためにTSUTAYAに足を運んでいましたが、今では「Netflix」、「U-next」、「Amazon Prime Video」のようなサービスを利用すれば、家を出ることなく、いつでも好きなだけ視聴できるようになりました。
その結果、「店舗に行って借りる」という選択をする人が減少しました。
CDやDVDを借りるよりも、サブスクリプションサービスを利用することで返却の手間がなくなるため、多くの利用者が動画配信サービスの方を選ぶようになったのは必然的な流れです。
TSUTAYAの閉店動向と閉店ショップ情報一覧
「2021年7月にレンタル事業からの撤退を発表する」と公表した際、TSUTAYAのCDレンタルサービス終了が大きな話題になりました。
ただし、この変更は全ての店舗ではなく、一部の店舗に限定されることが明らかになりました。
レンタルサービスを終了すると発表された店舗は、東日本を中心に展開する「トップカルチャー社」が運営する69店舗に限られます。
しかし、実際にはTSUTAYAは2022年以降、120店舗以上を閉店しています。
この変化は驚きです。
2013年頃は全国に1,300店舗以上を擁していたのが、2022年初めには約1,000店舗に減少し、2023年9月14日現在では881店舗まで減少しています。
収益性の低い郊外地域だけでなく、都市部でも閉店が続いています。
2023年に入ってからも、閉店の波は止まる気配を見せていません。
TSUTAYA閉店店舗情報（年度別）
2024年
- 2024年2月23日（金） TSUTAYA 高砂米田店
- 2024年2月11日（日） TSUTAYA 片貝店
- 2024年2月2日（火） TSUTAYA 長森店
- 2024年1月31日（水） TSUTAYA 上新田店
- 2024年1月31日（水） TSUTAYA 四万十店
- 2024年1月21日（日） TSUTAYA 練馬区役所前店
- 2024年1月15日（月） TSUTAYA はまりん横浜駅店
- 2024年1月15日（月） TSUTAYA 甲府昭和店
- 2024年1月14日（日） TSUTAYA 弓ヶ浜店
- 2024年1月8日（月） TSUTAYA 横越店
- 2024年1月8日（月） TSUTAYA JR板橋駅前店
- 2024年1月8日（月） TSUTAYA 溝の口駅前店
- 2024年1月7日（日） TSUTAYA馬事公苑店
2023年
- 2023年12月31日（日） TSUTAYA 愛甲石田店
- 2023年12月30日（土） TSUTAYA 聖蹟桜ヶ丘駅前店
- 2023年12月27日（水） TSUTAYA伊予店
- 2023年12月17日（金） TSUTAYA千葉寺店
- 2023年12月10日（日） TSUTAYA 鹿嶋宮中店
- 2023年12月10日（日） TSUTAYA大崎駅前店
- 2023年12月10日（日） TSUTAYA 稲毛店
- 2023年12月10日（日） TSUTAYA BOOKSTORE ホームズ新山下店
- 2023年12月10日（日） TSUTAYA 玉出店
- 2023年12月17日（日） TSUTAYA 安東店
- 2023年12月7日（木） TSUTAYA 浅草ROX店
- 2023年12月3日（日） TSUTAYA 浜北店
- 2023年12月3日（日） TSUTAYA 赤羽店
- 2023年11月30日（水） TSUTAYA GIGA五日市店
- 2023年11月30日（木） TSUTAYA与那原店
- 2023年11月19日（日） TSUTAYA 余市店
- 2023年10月31日（火） TSUTAYA 大館店
- 2023年10月31日（火） TSUTAYA 美里店
- 2023年10月29日（日） TSUTAYA 玉造駅前店
- 2023年10月29日（日） TSUTAYA 柳町店
- 2023年10月20日（金） TSUTAYA 藤原台店
- 2023年10月15日（日） TSUTAYA メラード大和田店
- 2023年9月30日（土） TSUTAYA 共立大前店
- 2023年9月30日（土） TSUTAYA 吉野店
- 2023年9月30日（土） TSUTAYA 須崎店
- 2023年9月30日（土） TSUTAYA 壺川店
- 2023年9月10日（日） TSUTAYA 横手店
- 2023年9月10日（日） TSUTAYA 岩見沢店
- 2023年9月3日（日） TSUTAYA 環2下永谷店
- 2023年9月3日（日） TSUTAYA 宇都宮戸祭店
- 2023年9月3日（日） TSUTAYA 石神井台店
- 2023年8月31日（木） TSUTAYA 潮江店
- 2023年8月31日（木） TSUTAYA 夏見台店
- 2023年8月31日（木） TSUTAYA 山内店
- 2023年8月31日（木） TSUTAYA 上小田井店
- 2023年8月31日（木） TSUTAYA いまじん白揚瑠璃光町店
- 2023年8月17日（木） TSUTAYA やまとまち店
- 2023年8月6日（日） TSUTAYA 高槻店
- 2023年7月31日（月） TSUTAYA 津島モール店
- 2023年7月31日（月） TSUTAYA 岐阜オーキッドパーク店
- 2023年7月31日（木） TSUTAYA 中間店
- 2023年7月30日（日） TSUTAYA 宇都宮駅東口店
- 2023年7月30日（日） TSUTAYA 相良店
- 2023年7月27日（木） TSUTAYA 太秦店
- 2023年7月23日(日) TSUTAYA 光が丘店
- 2023年7月23日（日） TSUTAYA AVクラブ 次郎丸店
- 2023年7月17日（月） TSUTAYA ふじみ野駅前店
- 2023年7月17日（月） TSUTAYA 小千谷インター店
- 2023年7月6日（木） TSUTAYA 武蔵小金井店
- 2023年6月30日（金） TSUTAYA みどりが丘店
- 2023年6月30日（金） TSUTAYA 水俣店
- 2023年6月30日（金） TSUTAYA 陣屋西店
- 2023年6月25日（日） TSUTAYA 深大寺店
- 2023年6月18日（日） TSUTAYA 十日町店
- 2023年6月18日（日） TSUTAYA 安芸府中店
- 2023年6月11日（日） TSUTAYA 益子店
- 2023年6月4日（日） TSUTAYA 亀岡店
- 2023年5月31日（水） TSUTAYA 具志川店
- 2023年5月31日（水） TSUTAYA 鶴ヶ島店
- 2023年5月28日（日） TSUTAYA 清水春日店
- 2023年5月14日（日） TSUTAYA 4号せんげん台店
- 2023年5月14日（日） TSUTAYA 豊栄インター店
- 2023年5月7日（日） TSUTAYA 瀬戸共栄通店
- 2023年5月7日（日） TSUTAYA 若里店
- 2023年4月30日（日） TSUTAYA 久喜店
- 2023年4月23日（日） TSUTAYA 三鷹新川店
- 2023年4月16日（日） TSUTAYA ブックセンター名豊大府店
- 2023年4月10日（月） TSUTAYA 伊佐店
- 2023年4月9日（日） TSUTAYA 東浦店
- 2023年4月2日（日） TSUTAYA 長居駅前店
- 2023年3月31日（金） TSUTAYA 四日市店
- 2023年3月31日（金） TSUTAYA AVクラブ清水バイパス店
- 2023年3月31日（金） TSUTAYA 宜野湾上原店
- 2023年3月27日（月） TSUTAYA 医大通り店
- 2023年3月12日（日） TSUTAYA 泉古内店
- 2023年3月12日（日） TSUTAYA 夙川店
- 2023年3月10日（金） TSUTAYA ココアドバンス有家店
- 2023年3月5日（日） TSUTAYA WILL 三津店
- 2023年3月5日（日） TSUTAYA 川之江店
- 2023年2月26日（日） TSUTAYA 三方原
- 2023年2月19日（日） TSUTAYA 名谷駅前店
- 2023年2月19日（日） TSUTAYA 亀有店
- 2023年2月12日（日） TSUTAYA 明文堂能美店
- 2023年2月5日（日） TSUTAYA 古賀店
- 2023年1月31日（火） TSUTAYA 明文堂魚津店
- 2023年1月10日（火） TSUTAYA 沼図学園通り店
2022年
- 2022年12月11日（日） TSUTAYA 鈴鹿店
- 2022年11月20日（日） TSUTAYA 大阪狭山店
- 2022年11月13日（日） TSUTAYA 札幌琴似店
- 2022年11月 6日（日） TSUTAYA アクロスプラザ橿原店
- 2022年10月31日（月） TSUTAYA 東青田店
- 2022年10月31日（月） TSUTAYA タマムラブックセンター
- 2022年10月30日（日） TSUTAYA AVクラブ 帯山店
- 2022年10月25日（火） TSUTAYA 相武台店
- 2022年10月23日（日） TSUTAYA 保谷駅前店
- 2022年10月23日（日） TSUTAYA 北島店
- 2022年10月20日（木） TSUTAYA 京都リサーチパーク店
- 2022年10月16日（日） TSUTAYA LALAガーデンつくば
- 2022年10月16日（日） TSUTAYA 名古屋駅西本 エスカ店舗
TSUTAYAの閉店とレンタル終了に対するみんなの反応
TSUTAYAの多くの店舗が20年から30年近くの営業期間を経て閉店している現状を見ると、長年当たり前のように利用してきたサービスがなくなるのは、やはり寂しいものです。
TSUTAYAの閉店について、SNSでの意見を見てみると、以下のような声が多く上がっていました。
- DVDやコミックをもうレンタルできないのが残念
- 子供と一緒に見た昔の仮面ライダーシリーズの思い出
- 近所で唯一のレンタル店だったのが悲しい
- もう手に入らないCDを借りられなくなるのは困る
- 近くの書店が閉店するのは非常に辛い
これらの声から、TSUTAYAが多くの人々にとって大切な存在であったことが伺えます。
ストリーミングや動画配信サービスでは取り扱っていない商品がTSUTAYAにはあったため、多くの顧客にとっては不便で悲しい状況となっています。
以前は買い物のついでに書店に立ち寄れたのに、今ではわざわざ遠くのショッピングモールまで行かなければならなくなり、困っている人も多いようです。
TSUTAYAの閉店セールに関して
TSUTAYAでは閉店に伴い、多くの店舗でセールを実施しています。
- CDを300円、コミックを100円で販売
- レンタル用のDVDが1枚10円
といったお得な情報もあります。
閉店日が近づくにつれ、割引率が上がる傾向にあるようです。
状態の良い商品は早めに売れていくため、近所のTSUTAYAで閉店セールがあれば、早めに訪れることをお勧めします。
新品の商品も販売されており、インターネットで購入するよりもお得な価格でCD、DVD、書籍などが手に入るかもしれませんよ。
TSUTAYAから蔦屋書店への転換
TSUTAYAは、1983年に大阪・枚方市で開業した書店が起源です。
CD・DVDレンタル事業が厳しい状況になっている中で、最近では「蔦屋書店」としての事業拡張に注力しています。
カフェとしてのスペースを提供し、客の平均購入額を高める戦略を取り入れています。
また、「上質な時間と空間の過ごし方」を提唱する滞在型施設としての役割を果たしています。
まとめ
かつてDVDレンタルショップとして広く愛されていたTSUTAYAですが、最近ではサブスクリプションサービスの登場やオンライン配信の流行により、顧客数が減少しています。
この影響で、残念ながら多くの店舗が閉店を余儀なくされています。
2022年、2023年の両年において、閉店した店舗の数は100店舗以上にのぼっています。
TSUTAYAの閉店の傾向は現在も続いており、これはレンタル市場の終焉を象徴しているとも言えます。
今後はCDやDVDのレンタル市場が厳しくなる中、『蔦屋書店』の展開に力を注ぐ方針のようです。
書店の数が減少している現状を鑑みると、TSUTAYAにはレンタル事業を終了しても、書店の運営は続けてほしいですよね。
