お正月に飾る鏡餅の上に飾られているのは、みかんではなく橙です。
橙は冬に実が熟しても落ちず、1本の木に何代もの実がついていることから、「家族の繁栄」や、家が「代々」栄えますように、という願いを込めて飾られています。
ここでは、
・鏡餅に橙を乗せる意味
・橙の代わりに飾る物、それ以外の飾り物について
・役に立つお正月の豆知識
についてお伝えしますので、ぜひご覧ください!
鏡餅に橙の代わりに飾るものって何がある?地域によって違いも!?
鏡餅の上に飾る橙には、家が「代々」栄えるようにと、家族の繁栄を願う気持ちが込められています。
現代では、橙よりも価格が安く手に入れやすいことから、橙の代わりにみかんを飾る家庭も増えていますね。
手軽に準備できるのであれば、それでも良いと思いますが、子供に話すときなどは、日本の文化をきちんと教えてあげたいですね。
鏡餅に乗せるものとしては、橙やみかんが一般的ですが、実はそれだけではありません。
地域によっては他にも飾る物がいくつかあります。
例えば、和歌山県などを含む紀南地域では海老を飾り、腰が曲がるまでの長寿を祈るそうです。
橙以外の飾り物としては以下の物があり、それぞれに違う願いが込められています。
・【海老】腰が曲がるまでの長寿を祈る
・【干し柿】喜(よ)いことがやって来る(嘉来)という意味
・【昆布】よろこぶの語呂合わせ
・【裏白】葉の裏が白いことから、「白髪になるまで長生きする」ことを表している
・【搗栗(かちぐり)】ゆでて干した栗の実。勝栗の語呂で縁起を担いでいる
・【譲葉(ゆずりは)】新しい葉が大きくなってから古い葉が落ちるので、代々家系がうまくつながってゆくことを表している
これらは地域によって飾るものが異なりますが、込められている願いは「家族の幸せ」という点で、橙と共通するものがありますね。
鏡餅に飾る橙の意味は?役に立つお正月の豆知識をご紹介!
鏡餅に橙を乗せるのは、家族の繁栄を願う意味が込められています。
橙の代わりにみかんを乗せる場合も、家族の繫栄・幸せを願いたいものですね。
また、地域によって違いはありますが、橙以外に飾る物にも、家族の幸せという共通の願いが込められています。
その他、新年の始まりに家族の幸せを願って行なわれる行事があります。
これを知っていれば、日本の文化の知識をますます深めることができますよ!
正月の定番行事と言えば凧あげですよね。
凧あげは、空高く揚がれば揚がるほど、子供が元気に育つと言われています。
その年の健康と幸せを願っていたのですね。
また、おせちが重箱に詰められているのは、「めでたさが重なる」・「福を重ねる」という意味があります。
おせちそれぞれに意味があることは有名ですが、「重箱に詰める」ことに意味があったとは驚きですね。
他にも、1月を「睦月」と言いますが、これの由来も実はお正月に関係しています。
お正月に家族・親戚が一同に集まって、睦み合う(むつみあう=仲睦まじい様子)から「睦月」となったという説があるそうです。
これらの豆知識を見ていくと、日本人はどこまでも、縁起物やげんを担ぐことが好きなのが分かりますね。
まとめ
毎年お正月に飾る鏡餅、そこに乗せられる橙には、家が「代々」栄えますようにという家族の繫栄を願う気持ちが込められています。
橙だけでなく、海老や干し柿など様々なものを飾り、それぞれに願いを込めているのを知ると、家族を大切に思う気持ちは、昔から変わっていないのが分かりますね。
それ以外にも、子供の健康を願って揚げる凧あげや、福が重なるようにと詰める重箱にまで意味があるのです。
1月を表す「睦月」にも、家族の幸せを表す意味が込められているわけですから、やはりお正月は、できる限りたくさんの家族・親戚に会って、お互いの健康と幸せを願いたいものですね。
そして、子供達へも日本の文化を継承していけたらいいですね。