冷めたローストチキンを再加熱する際、オリジナルの美味しさを取り戻すためには、正しい加熱方法が重要ですが、適切でない方法での加熱は風味を損ねてしまうかもしれません。
ローストチキンの保存期間は、冷蔵状態で未加熱なら2日間、調理後は約3日間となります。
冷凍保存時のローストチキンの持ち時間は、3週間から1ヶ月程度です。
ローストチキンの再加熱方法には、オーブン、トースター、フライパン、グリルの4つの手段が考えられます。
ローストチキンを冷蔵・冷凍する際、ポーションごとに分けて保存すると、後での取り出しや解凍が便利です。
余ったローストチキンを活用した料理例として、チキンのピラフやローストチキンを用いたサラダなどが挙げられます。
こちらでは、ローストチキンの保存期間、再加熱方法や保管アドバイス、さらに余った部分の再利用レシピなどを詳細にわたり解説します。
本ガイドを参照いただくことで、ローストチキンが時間経過で冷えても、皮はサクサクで、中身は柔らかくジューシーに楽しめます。
ローストチキンをおいしく温め直す方法やコツって?

ローストチキンをおいしく再加熱する方法
ローストチキンを再加熱する際の方法として、
- オーブン使用法
- トースター活用法
- フライパン技法
- グリル方法
の4つを紹介いたします。
オーブン使用法
オーブンを先に予熱する(170~180℃の間)
オーブントレイに、専用のペーパーもしくはアルミのフォイルを広げる。
トレイ上にアルミホイルで包んだローストチキン(丸ごと)を配置。
設定温度160℃で15分間ほどオーブン内で加熱。
この手段は、全体の鶏を再加熱したい時に向いています。
アルミホイルで包む目的は、皮部分の焦げを防ぐためです。
皮をサクサクに仕上げたい場合、最後に200℃に設定し、2~3分だけ加熱するのがおすすめ。
注意点として、焦げやすいので途中で確認しながら加熱を行うこと。
トースター活用法
ローストチキンをアルミホイルでくるむ。
160~180℃の温度設定で、おおよそ10分焼く。
鶏肉の中央までしっかり熱が入ったら、200℃で3~4分間更に焼く。
この手段は、ローストチキンのもも肉を再加熱する際に最適です。
鶏の表面がカリカリになり、加熱時に出る鶏の油で揚げ物のような食感になることが期待されます。
フライパン技法
フライパンに、フライパン用のアルミホイルを広げる。
その上にローストチキンを配置。
低温設定で加熱。
この方法を使用すると、もも肉部分を迅速に再加熱できます。
均等に熱を通すため、焦げないよう気をつけながら加熱をおこないましょう。
グリル方法
魚焼きグリルを空のまま予熱開始。
グリルの底部分に水を注ぐ。
アルミホイルで覆われたローストチキンを置き、弱火で10分ほど加熱。
終了間際にアルミホイルを取り、さらに2分ほど加熱。
もも肉の部分はそのまま加熱できますが、全鶏の場合は部位ごとにカットすると良いでしょう。
水の効果で、肉質がしっとりと仕上がり、皮部分はカリカリになります。
アルミホイルを使用することで、焦げ防止の効果も期待できます。
ローストチキンの美味しい再加熱方法とは
ローストチキンを温め直す際の注意点
ローストチキンの再加熱方法により、その味わいは大きく変わることがありますが、上記の方法であれば、共通して美味しさを保つことができるポイントが含まれています。
ではローストチキンを温め直しする際に気を付けたいポイントについてお伝えしまし。
電子レンジを使わないよう心がける
食事やお弁当の加熱にとって、電子レンジは手っ取り早い選択肢として考えられがちです。
しかし、ローストチキンをジューシーに再加熱するのに、電子レンジは最適ではありません。
普段、食品の水分を保つためにラップをして温めることが多い中、ローストチキンをラップで覆うと、皮が湿気を帯びてしまい、もったりとした食感になってしまうことがあります。
一方、揚げ物のようにラップなしで電子レンジで温めると、チキンの肉質が乾燥してしまうリスクがあります。
電子レンジの便利さを活かして短時間での加熱は可能ですが、その結果、肉が硬くなりがちです。
ローストチキンを適度な温度まで電子レンジで温めた後、トースターやフライパンで表面をカリカリに焼き上げるという組み合わせる方法も考えられます。
最初は優しく低い温度で、最後には高めの熱で再加熱する
ローストチキンを再び美味しく頂くためには、チキンの中心部まで徐々に温めた後、高温でサッと焼くことで、外側をカリッとさせることができます。
ローストチキンの保存期間を種類別にご紹介

ローストチキンの保存期間は、冷蔵保存の場合、調理前で2日、調理後で3日程度となります。
冷凍の場合、ローストチキンは約3週間から1ヶ月保つことができます。
調理前のローストチキンの保存期間
調理前のローストチキンに、塩や胡椒、ハーブ等の調味料を追加した場合、冷蔵庫での保存期間は2日程度です。
焼く予定の1日前まで冷蔵庫でじっくりと保存しておくことで、調味料がよく馴染むでしょう。
調理後のローストチキンの保存期間
テーブルに丸々のローストチキンを出し、それぞれが直接切り分ける形式の場合、冷蔵保存しても長く持たせるのは難しいです。
すでに取り分けて食べたローストチキンは、冷蔵庫での保存は次の日までが良いでしょう。
取り分けていない状態のものは、冷蔵庫で3日間くらいが適しています。
スーパーなどで購入したローストチキンの保存期間
店頭で購入したローストチキンには、賞味期限や消費期限が記載されていることが多いので、それに従うと良いでしょう。
期限の明記がない場合は、購入日に食べることがオススメです。
もし食べきれなかった場合、上述した「調理後のローストチキン」の保存方法を参考にしてください。
冷凍して保存できる期間
ローストチキンを冷凍すると、3週間から1ヶ月の期間保存することが可能です。
保存の際は、大きいと扱いにくいので小分けにして、適切な冷凍保存用の袋を使って、しっかりと空気を取り除いて密封することが肝心です。
空気が袋の中に入ると、冷凍傷や氷結晶の原因となり、チキンの風味や食感が損なわれる可能性があるため、注意が必要です。
ローストチキンの正しい保存手順

ローストチキンは、通常の冷蔵庫または冷凍庫に保存することができます。
保存する際に、チキンを適当な大きさに切り分けたり、小さく分けたりして保存すると効果的です。
ローストチキンを冷蔵庫に保管する方法
ローストチキンの熱を十分に冷ましてから部分ごとに分ける。
専用の保存袋やしっかりと閉じることができる容器に入れる。
その後、冷蔵庫に安置する。
特にソースがたっぷりとついているローストチキンの場合、この保存法を用いることで、乾燥から守ることができます。
さらに、再加熱する際に、同じ袋や容器を使用して温めることで、チキンが固くなるのを防ぐので、この方法がベストです。
ローストチキンを冷凍庫に保管する方法
ローストチキンが冷めたら、適切な大きさにカットする。
分けたチキンの各部分を、空気が入らないように丁寧にラップで包み込む。
その後、専用の冷凍保存用の袋に収める。
金属のトレー上に置き、冷凍庫で保管する。
チキンを予め適切なサイズに切り分けることで、後で再加熱する際にムラができにくくなり、また、解凍の時間も短縮できます。
包装する際に空気を取り除くことで、チキンの乾燥を阻止し、また異臭の混入を避けることができます。
一度食べかけのチキンは、その部分から細菌が増えやすくなる可能性があるため、食べかけの部位は取り除き、冷凍せずに冷蔵保存し、できれば次の日までに完食するのが望ましいです。
ローストチキンの適切な解凍テクニック
冷凍したローストチキンを上手に解凍するための手法として、
- 冷蔵庫内でのゆっくりとした解凍
- 水流下での急速解凍
- 電子レンジを利用した解凍
の3つの方法を紹介します。
冷蔵庫内でのゆっくりとした解凍
食事の6~8時間前に冷凍庫から冷蔵庫へ移動させ、ゆっくりと解凍させます。
このゆったりとした方法で解凍すると、ローストチキンの旨味をキープしながら解凍することができます。
小さめにカットされたローストチキンにこの方法が適しており、大きな塊の場合は適していません。
水流下での急速解凍
ローストチキンをそのままの保存袋に入れ、大きなボウルや深めの鍋に置いて、水を流しながら解凍します。
特に暖かい季節や部屋の温度が高い場合、ボウルに氷を追加して冷やしながら解凍すると、より一層効果的です。
電子レンジを利用した解凍
冷凍されたローストチキンを素早く解凍する際には、電子レンジが非常に便利です。
しかし、過度に解凍してしまい、部分的に加熱してしまうと、中心部が乾燥し、味が損なわれる可能性があるので、慎重に操作することが大切です。
ローストチキンの残り物での再利用アイディア

ローストチキンの残りを活用した料理アイディアとして、
- チキンの炊き込みご飯
- チキンガーデンサラダ
を提案します。
チキンの炊き込みご飯
材料(4人分)
ごはん:2合
ローストチキンの残り:お好みの量
鶏出汁:2カップ(ローストチキンの骨から作るのがベスト)
しめじ:1パック
にんじん:1/4~1/3本
塩:小さじ1
しょう油:小さじ1
調理手順
ローストチキンは身と骨に分ける。
骨は水と一緒に30分程度煮て出汁を取る。身は細かく裂く。
ごはんは洗ってザルに取り、30分ほど放置して水気を切る。
しめじは、食べやすくほぐす。
にんじんは細かく切る。
すべての材料を鍋に入れて、強火にかける。
沸騰したら弱火で15分炊く。
火を消して15分蒸らす。
ふんわりと混ぜて、出来上がり。
炊飯器を使用しても良いです。
ローストチキンの残りを活用して、無駄なくおいしく食べる方法を試みた結果、少し乾いたチキンも、炊き込みご飯にすることで、柔らかく美味しく楽しめました。
チキンガーデンサラダ
材料(4人分)
アイスバーグレタス:約半分
キュウリ:1本
チェリートマト:8個
グリーンブロッコリー:1/2房
ローストチキン:お好みの量
塩・胡椒:適宜
レモンジュース:大さじ1
オリーブオイル:大さじ1
調理手順
ローストチキンを適切なサイズにカットする。
アイスバーグレタスは手でちぎる、キュウリはスライスし、チェリートマトは2つに切る。
ブロッコリーは小さく分けて軽くゆでる。
大きなサラダボウルにカットしたローストチキンと調味料を加え、よく混ぜる。
その後、サラダ野菜を追加して混ぜ合わせる。
もちろん、お好きなサラダドレッシングを使用してもOK。
盛り付け時に、野菜を底にして、その上にローストチキンを乗せ、棒棒鶏風にアレンジするのも良いアイディアです。

まとめ
ローストチキンの保存期間や再加熱の方法、そして活用のアイディアについて触れてきました。
焼く前のローストチキンは冷蔵で2日間、焼き上げた後は約3日間の保存が可能です。
冷凍する場合、ローストチキンの保存可能期間は3週間から1ヶ月です。
再加熱のオプションとしては、オーブンやトースター、フライパン、さらにはグリルなど複数の方法を試すことができます。
保存の際は、冷蔵あるいは冷凍のいずれの方法を選ぶにしても、チキンを適切なサイズにカットして保存すると効率的です。
そして、余ったローストチキンの活用方法として、チキンの炊き込みご飯やサラダの提案も行いました。
ローストチキンはたんぱく質や脂肪、さらにはビタミンやミネラルなど、さまざまな栄養を豊富に含んでいます。
それにより、免疫を強化する効果や疲れを取る効果、そして美肌に良いといわれる効果も期待できます。
特別な日や家族の集まりの際にローストチキンを楽しむことは多いですよね。
そんなとき、残ったチキンも有効に利用して、健康に良い食生活を継続する手助けになるよう、本内容が役立つことを願っています。